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節分が終わると「そろそろお雛様を出す頃」ですね。我が家では節分が終わった最初の週末に家族総出で飾り付けをします。
一年ぶりにお目にかかるお雛様は相変わらず美しい!!
しかし、毎年悩むのが並べ方です。
写真を撮ってなんとか同じように並べているのですが、これからは子ども達に並べ方の理由などを説明してあげられるように、お雛様の並べ方を再確認してみましょう。
目次
まずはいちばん上の段
最上段にくるのは男雛と女雛です。まずここで問題になるのがどちらのお雛様を左右どちらに置くか。ではないでしょうか。
一般的に武家中心の関東では向かって左に男雛、右に女雛を配置します。一方で公家中心の関西では向かって右に男雛、左に女雛と配置しているようです。
男雛は木の棒のような「笏(しゃく)」を右手で持ち、「飾剣(かざたち)」という刀を左の腰あたりに差します。初めから固定されている場合は問題ないのですが、小道具を毎回セットする必要がある時は左右を気にしたいですね。
女雛は「檜扇(ひおうぎ)」を持ちますが、両手で支えるものなので左右を気にする必要はありません。
二段目は華やかな三人官女
三人官女は座る方2名と立つ方1名、座る方1名と立つ方2名というタイプがあります。前者の場合は立つ方が真ん中、後者の場合は座る方を真ん中に配置しましょう。
両側の立っている女官の左右がわからない場合は足元をチェックします。外側の足が前にでるように配置します。
小道具は向かって左側の官女には「堤子(ひさげ)」という蓋のないやかんのようなものを、真ん中の官女には「島台(しまだい)」という木製の台の上にみどりと花がのっているものを、向かって右側の官女には「長柄(ながえ)」という柄杓のようなものを持たせます。
官女たちの間には高杯を置き、上に紅白のおもちをのせます。
三段目は音楽隊の五人囃子
囃子とは能楽や歌舞伎の時に拍子をとる音楽のことを言いますが、この演奏をするのが五人囃子。
五人囃子は向かって左から「太鼓(たいこ)」、「大鼓(おおつづみ)」「小鼓(こつづみ)」「笛(ふえ)」、向かって一番右側には声楽担当の「謡(うたい)」が配置されます。謡の担当は扇をもってはやします。
京風の場合は囃子ではなく雅楽の楽人になっています(五楽人と言われます)。この場合は使用する楽器も雅楽器になります。
五楽人の場合は向かって左から「横笛(よこぶえ)」、「篳篥(ひちりき)」、「火焔太鼓(かえんだいこ)」、「笙(しょう)」、「羯鼓(かっこ)」の順になります。
◆三段飾りならこの段はお輿入れ道具となります。お輿入れ道具は七段目でご紹介します。
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四段目は左大臣と右大臣
左大臣は向かって右側に、右大臣は左側に配置します。でも左大臣と言われてもどちらなのかはっきりしませんよね。
左大臣の方が位が高く年齢が高い方なので顔をみておじいさんの方が左大臣となります。顔で判断できない時はより黒っぽい着物の方が左大臣です。どちらも、剣や弓は左側に持つようにします。
2人の間には「懸盤膳(かけばんぜん)」というお膳が二つ、さらにその間に「菱台(ひしだい)」があり上に菱餅をのせます。
五段目は地方からの労働者として宮廷で使えていた仕丁(しちょう)
三人一組で白い衣をまとった仕丁は、袖に色がついている方が外側になるように配置します。真ん中の方は真っ白の衣です。
向かって左側にいる方は、右側の衣の袖に色がついており持ち物は熊手です。真ん中の方は塵取りを持っています。そして向かって右側にいる方は左側の衣の袖に色がついていて、持つものは箒です。
三人の両側には向かって左側に「右近の橘」、向かって右側に「左近の桜」を配置します。
六段目は豪華絢爛な嫁入り道具
向かって左から見ていきましょう。「箪笥(たんす)」は現在でも使われていますね。形としてもあまり変わっていないのでどれが箪笥かはすぐにわかると思います。
2番目は「長持(ながもち)」こちらもあまり形は変わってはいませんが、使っているご家庭はあまりないと思います。衣類などをいれた箱です。
3番目は「表刺袋(うわざしふくろ)」です。装束や調度品を入れたこの袋は美しい布で頑丈に作られています。なんだか匂い袋に似ています。
4番目は「火鉢(ひばち)」です。想像する火鉢とは形が違いますが、蓋のない箱が火鉢です。
5番目は「針箱(はりばこ)」。上に突き出して部分に針山らしきものがついているのでわかりやすいですね。
6番目は「鏡台(きょうだい)」こちらも鏡があるのですぐにわかるはずです。
向かって一番右にあるのが「茶道具」です。置く順番に悩みますが七つの道具を正しく並べましょう。
七段目はお輿入れ道具
とうとう最後の段です。この段には婚礼行列に使われるものが並びます。
向かって左から、「御駕籠(おかご)」、真ん中が「重箱(じゅうばこ)」、向かって右が「牛車(ぎっしゃ)」です。
子どもたちと飾りながら歴史の話に花が咲くと良いですね
最近は住宅事情から七段飾りを飾る機会はなかなかなないとは思います。でも子どもたちと我が家のお雛様を飾る時にちょっとした説明をしながら飾ることができると日本文化に触れることができます。
正しい並べ方にはそれぞれに理由があるので、この機会にぜひ再確認しておきたいですね。
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