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花粉症はどのようにして発症するのでしょうか?
アレルギーのひとつである花粉症は、スギやヒノキなどの花粉という「異物」が体に入ろうとした時に、体が異物を入れまいとして反応し、症状となって現れます。その症状は、くしゃみや鼻水・鼻づまり・・・人によってはせきやのどの痛みといった症状として現れるのです。
もう少し具体的に説明すると、人はまず、
- 花粉を知らず知らずのうちに口や鼻から吸い込んでしまいます。
- 体内に花粉が粘着します。
- 異物を体内に吸収しないように体が抗体をつくり抵抗します。
この1~3のサイクルを繰り返していくうちに、抗体がどんどん蓄積されていき、許容を超えた時に、くしゃみや鼻水・鼻づまりという花粉症のアレルギー症状が出て花粉症発症となるのです。
体をコップに例え、抗体を水に例えて、『体というコップに抗体という水が少しずつ貯まり、コップからあふれたときが花粉症を発症したときなのです。』と言われます。こうして、花粉症はある日突然発症するのです。
目次
花粉症とは大人だけが発症するものなのか?
人は生まれたときは、当然花粉症ではなかったはずです。上に書いたように、花粉症とは花粉という「異物」を体入れないためにどんどん抵抗する抗体をつくり、時間をかけて蓄積された後に発症するので、時間(期間)がかかるのです。生まれてから数年で発症することは稀で、抗体がコップからあふれ出るのは(発症にいたるまで)、20年~30年かかると言われています。大概の人は大人になってから花粉症を発症するのです。
20年~30年という発祥タイミングにバラツキがあるのは、人によって住んでいる場所や体質、花粉を吸い込む量などが人によってバラバラなので、発症の「早い」「遅い」があるのです。花粉症を発生するメカニズムは今でも明確には解明できていません。研究者によってはストレスなども関係しているのでは?とも言われています。
一般的に免疫力の弱い人が発症しやすい、ということはわかってきています。近年の花粉症の治療は免疫抑制をする対処療法が主流となっているのです。子供は免疫力が高いので花粉症にかかりにくいと言われてきました。
しかし、日本の近年の食生活の変化や住宅事情の変化、あるいは都市化など・・・急激な環境の変化により、子供の体格や体質もかつてとは変わってきました。そういう意味では免疫力が高いと言われている子供でも花粉症を発症するケースも増えてきており、「子供だから発症しない」とか、「子供のくしゃみ・鼻水は風邪に決まっている」などということはないのです。
花粉症の症状は、ほとんどがくしゃみや鼻水、鼻づまりという症状であり、とても風邪に似ています。発症したことがない人は、上記のような症状が長引くようなら風邪と決めつけず、花粉症の発症を疑ってみることが大切です。
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花粉症を発症する人が増えたのはスギの植林が原因だった!?
日本では、戦後、国策としてスギの植林事業が北海道を除く全国各地の山林で行われました。植林の主な目的は、土砂崩れなどの防止を兼ねた住宅などの建材利用でした。中でもスギが選ばれたのは成長が早いから。ところが、輸入木材の台頭で当初の需要が思うように見込めず、結局多くのスギは伐採されずに樹齢だけを重ねていったのです。
スギは樹齢が30年を超えると花粉の発生量がピークとなると言われ、日本の各地での花粉量はこの20年くらいの間で大量に増えてきたのです。そんな事情もあり、今の日本ではスギ花粉が原因の花粉症患者が圧倒的に多いと言われているのです。
では、花粉症患者を増やす最大の原因となったスギを伐採すればよいのでは?という話なのですが、伐採するにはコストがかかり、それを自治体が負担しないといけないという事情があったりします。また、林業者の保護という観点もあり、なかなかスムーズにはいかないウラ事情があるようなのです。
花粉症を発症しない人もいる?
花粉症にかかる人は、花粉を異物と見なして体が抗体をつくり、体内に抗体を貯めきれなくなった時に、くしゃみや鼻水・鼻づまりという反応として出るのです。
ところが、人によっては、そもそも(体が)花粉を異物と見なさない人もいるのです。そのような人は、花粉に対する抗体もつくられないので、花粉症を発症しない(はず)と言われています。
地方より都会に住んでいる方が花粉症になりやすいのか?
花粉症にかかる人の割合は、地方よりも都会に多いと言われています。これはなぜでしょうか?
都会は、人や車や住宅、さらに人工的な環境が非常に多いため、空気中の粉塵など細かい粒子が非常に多い環境にあります。こういった、花粉だけではなくいろいろな細かい粒子が体内にできる抗体の蓄積を助長していると言われています。
また、都会に住んでいると、口にするものも自然なものよりも人工的な加工食品が多い環境にあります。こういった食の環境も地方とは違う影響を及ぼしているのでは?と言われているのです。
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