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「俳句」を作る時の約束事に、季語を入れるというのがあります。「俳句」には欠かせません。「川柳」というのもご存知の方も多いことでしょう。
さて今回は、俳句の基礎知識や「俳句」と「川柳」の違い、今が旬の春の季語には何があるのかなどを解説してまいります。
目次
俳句とは
「俳句」は五七五の十七音の中に思い、時、場所などを読み込むというものです。先ほども書きました「川柳」と比較しながら紐解いて見ます。
俳句
文語体、季語が必須、切れ字(かな、や、など)が必要、自然や四季を詠む
川柳
話し言葉(口語体)、季語も切れ字も無くても良い、サラリーマン川柳が有名ですが、このように世相を斬ったり人間模様などを詠む
全く別物と言って良いですよね。同じ五七五の歌を詠む訳ですが、「俳句」と思って作ったのに「川柳」と間違われた、なんていうことも無きにしも非ずです。
また、NHKの地方番組では種田山頭火のような「自由律俳句」を募集して、そこから専門の先生に学ぶというコーナーを見かけたことがあります。こちらはもっと自由で五七五の決まりがありません。季語も切れ字も関係なく、名前の通り自由に作ることの出来ますので、より誰もが親しめるものとなっています。
俳句の季語とは
俳句での季語は5つの季節に分けられます。春・夏・秋・冬の四季に新年を加えた5つです。その季節に象徴的な言葉が季語となります。古から日本人は四季と共に歩んできました。その美しい四季を讃える歌を詠まれた訳ですね。
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春の季語には何がある!?
季語というのは、歳時記という季節の辞典にすべて納まっています。時代と共に新しい季語が増えていくというのも特徴です。現在の時点で5000以上の季語が存在すると言われています。
ところで、皆さまはTBSの「プレバト」をご覧になられたことはありますか?その中で俳句のコーナーがあり、毒舌の夏井先生が大人気となっています。その中で梅沢冨美男さんがよく歳時記を常に読み込んでいると言われています。新しい季語も増えていきますので、チェックを怠らないという徹底ぶりが窺えます。だからこそ名人の称号が与えられているのですね。
少し余談となりましたが、これから春の季語にはどのようなものがあるのかみていきましょう。俳句では2月から4月までが春に季語と表されます。各月の主な季語をご紹介します。ご参考になさって下さいね。
二月
- 春
- 立春
- 早春
- 二月
- 梅
- 紅梅
- 鶯(うぐいす)
- 残雪
- 春の氷
- 野焼
- 山焼
- ねこやなぎ
- 雛菊
- ふきのとう
- ほうれん草
- 白魚
- 公魚(わかさぎ)
三月
- 三月
- ひな祭り
- 如月(きさらぎ)
- 春雷
- 啓蟄
- 春分
- 彼岸
- 暖か
- 卒業
- たらの芽
- 霞
- 蓬(よもぎ)
- 土筆(つくし)
- 菫(すみれ)
- 蒲公英(たんぽぽ)
- 陽炎(かげろう)
四月
- 初桜
- 麗らか
- 入学
- 桜餅
- 桃の花
- 春の海
- 春の風
- 春の月
- 春の宵
- 春の暮
- 春の夜
- 春の月
- 朧月(おぼろづき)
- 桜
- 花
- 花見
- 花祭り
- 風ひかる
- 茶摘み
- 蛙
- 躑躅(つつじ)
- 菜の花
- 蝶
- シャボン玉
- 風船
- 遠足
- 春眠
- 仔猫
- 行く春
- 惜春
ひな祭りに関する季語をチェック
ここで、今だからこその春の季語、「ひな祭り」に絞ってチェックしてみましょう。ひな祭りだけ取り挙げても、案外と季語が多いのに驚きます。それだけ日本の行事を代表しているということですね。主ないくつかをご紹介します。
- 雛
- 雛人形
- 内裏雛
- 官女雛
- 五人囃
- ひいな
- 雛屏風
- 雛道具
- 雛箱
- 雛の燭
- 雛の膳
- 雛の酒
- 変わり雛
- 雛の宿
- 雛の宴
- 雛の客
先ほどの春の季語同様、改めて日本語の美しさを痛感出来ますよね。俳句は季語があるから難しいと言われる方も多いかも知れませんが、逆に季語を上の句、中の句、下の句のどこかに入れ込めば、後は情景や思いの言葉を詠んでいくだけと思えば楽かも知れませんよ。
俳句の季語に関して気をつけること
俳句には季語が必要であることは、重々お分かり頂けたことでしょう。その季語にまつわる、俳句を作る際にしてはいけないことがあります。
それは季重なりです。先ほども書きましたが、TBSの「プレバト」でも夏井先生がよく怒られております。季語が2つ以上重なることは避けるべきとされています。
これが特待生、名人クラスになりますと、例え季重なりしても高等テクニックとしてOKの場合もあります。その時の夏井先生は素晴らしいと褒め讃えられます。そこまでレベルが上になりますと、凡人以下では計り知れない一句となるのでしょうね。
まとめ
いかがでしたか?これを機に俳句を始めて見てはいかがでしょうか。丁度ひな祭りの季節がすぐそこですから、ひな祭りで一句捻り出してみませんか?では、松尾芭蕉のひな祭りの句をお送りして、これにてお開きとさせて頂きます。
草の戸も 住み替わる夜や 雛の家
(「おくの細道」より)
住んでいた所の庵を処分する時に詠まれた句です。自分が居た味気ない庵は、次に入る家族に変われば明るく楽しい家になるのだろうと、読み解いていくのも奥が深いですね。
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